| 建退共(建設業退職金共済)制度の概要 |
～国が作った建設労働者のための退職金制度～
|
|
|
| |
| ⅰ．国の制度の5つの特徴 |
| |
| この制度は、事業主が建設現場で働く労働者について、共済手帳に働いた日数に応じて共済証紙(掛金)を貼り、その労働者が建設業界を辞めた時に退職金を支払うという業界の退職金制度です。 |
| |
| 1.安全確実かつ簡単 |
退職金は、国で定められた基準により計算して確実に支払われます。手続きはきわめて簡単です。
|
| 2.退職金は企業間と通算して計算 |
退職金は、A企業からB企業に変わっても、それぞれの期間が全部通算して計算されます。
|
| 3.掛金が一部免除 |
新たに加入した労働者(被共済者)については、掛金の一部(加入し初回交付の手帳50日分)が免除されます。
|
| 4.掛金は損金扱い |
掛金は、税法上全額について、法人では損金、個人企業では必要経費として扱われます。
|
| 5.運営費は国が補助 |
| 運営に要する費用は、国の補助でまかなわれますので、納めた掛金は、運用利息を含めて退職金給付に充当されます。 |
|
| |
| ⅱ．加入するには？ |
| |
各都道府県建設業協会内にある建退共の支部で「共済契約申込書」に必要事項を記入してお申し込み下さい。
加入の際は、現場で働く労働者全員を加入させるようにして下さい。
共済契約が結ばれますと、共済契約者証と各労働者に共済手帳が交付されます。
|
| 契約できる事業主 |
建設業を営む方なら、専業・兼業を問わず、また許可を受けているといないにかかわりなくすべて契約できます。
|
| 加入できる労働者 |
| 建設業の現場で働く人たちなら、職種(大工・左官・とび・土工・電工・配管工・塗装工・現場事務員など)にかかわりなく、また、日給・月給に関係なく加入できます。 |
|
| |
| ⅲ．加入すると |
| |
| ☆事業主には共済契約者証 |
  |
| ☆労働者には共済手帳をお渡しいたします。 |
 |
| |
| ◎公共事業の受注に有利 |
公共事業の入札に参加するための経営事項審査において、制度に加入し履行している場合には客観的・統一的評価の対象として加点評価されます。
また、公共工事発注機関では請負業者の指名に際し制度加入の有無をチェックし、さらに工事契約に際しては、掛金収納書を提出させる措置がとられております。
|
| ◎経営事項審査を受けるとき加点 |
毎年、建設業の許可を受けている業者は、その年度の決算報告書を長崎県に提出したあとで、経営内容の審査を受ける際、建退共に加入し、履行している証明書(建設業退職金共済事業加入・履行証明書)を添付すると加点されます。但し、証明願の申請には、「加入・履行証明願」及び添付書類(下記参照)の提出が必要です。証明願用紙の配布は(社)長崎県建設業協会の各支部で無料配布しています。
添付書類
1)共済手帳受払簿のコピー
2)共済証紙受払簿のコピー
3)決算変更届の中の様式第3号
「直前3年の各営業年度における工事施工金額」のコピ－
|
| ◎入札参加資格審査申請を官公庁に提出するとき必要 |
官公庁の工事を受注するためには、2年に一度、工事を発注する役所に対し、入札参加願書を提出します。その際に、ほとんどの役所が、建退共に加入している証明書を添付することを義務付けております。
証明書は発行の際、発行手数料として1部につき200円となります。 |
|
| |
| ⅳ．掛金を納入するには？ |
| |
| 共済証紙の購入は |
この制度は、公共・民間工事を問わず、すべてに適用となりますので、必要に応じて購入してください。
共済証紙は、最寄の金融機関で共済契約者証を提示して購入してください。 |
|
|
| |
| 共済証紙の貼り方 |
| 労働者に賃金を支払うつど(少なくとも月1回)、その労働者が働いた日数分の共済証紙を共済手帳に貼り、消印すれば掛金を納めたことになります。 |
| |
| 掛金が一部免除になります |
| 新たに被共済者となった労働者については、掛金の一部が免除(掛金助成50日分)になります。掛金助成欄にあたる日に働いた分は、証紙を貼付しないで消印のみして下さい。 |
| |
| 共済証紙の現物交付 |
| 元請けが工事を受注し、下請けに請け負わせる場合、元請けはその工事に必要な共済証紙をまとめて購入し、その現物を下請けの延べ労働者数に応じて、末端の下請けまで共済証紙を配布するようにして下さい。 |
| |
| 共済証紙取り扱い金融機関 |
| 全国の銀行(一部の信託銀行)・商工中金・労働金庫のそれぞれの本・支店及び一部の信用金庫・信用組合などで取り扱っております。 |
| |
| 標識(シール)の掲示 |
| 発注者から工事を受注した際、現場事務所・工事現場の出入り口等の見やすい場所に「この工事の元請事業主は、建退共に加入しています」という標識を掲示してください。標識は建退共の各支部または、建設業協会の各支部で、共済契約者に無料配布(共済契約者証の提示又は契約者証のコピ－の提出が必要)しています。 |
|
| |
| ⅴ．退職金をもらうには |
| |
| この制度で退職金が支給されるのは、労働者が特定の企業を辞めた時ではなく、建設業で働かなくなった時です。手帳に貼り終わった共済証紙が24月分(21日を1ヶ月と換算します)以上になった労働者が次の請求事由のどれかに当てはまる場合に、退職金が支給されます。ただし、死亡の場合は、12月分(21日を1ヶ月と換算します)以上あれば、支給されます。 |
| |
| 1.独立して仕事をはじめた |
| 必要とする証明 ： 最後の事業主又は事業主団体の証明 |
| 2.無職になった |
| 必要とする証明 ： 最後の事業主又は事業主団体の証明 |
| 3.建設関係以外の事業主に雇われた |
| 必要とする証明 ： 新しい事業主の証明 |
4.建設関係の事業所の社員や職員になった
（自らが事業主又は役員報酬を受ける事になった場合も含む。） |
| 必要とする証明 ： 現在の事業主の証明（現在の事業主の証明及び商業登録簿謄本等） |
| 5.けが又は病気のため仕事ができなくなった |
| 必要とする証明 ： 最後の事業主の証明又は医師の診断書 |
| 6.満55歳以上になった |
| 必要とする証明 ： 請求するときの事業主の証明又は住民票 |
| 7.本人が死亡した |
必要とする証明 ： 戸籍謄(抄)本および被共済者と請求人の順位等を証明するもの
※ 請求人の住所が証明できる書類(住民票)を必ず添付してください。
|
| 退職金額 |
| 下記表は、1日310円を月21日に換算して退職金額を算出したものです。 |
| |
退職金額早見表
| 月 数 |
退職金額 |
| 2年(24月) |
156,240円 |
| 5年(60月) |
408,177円 |
| 10年(120月) |
936,789円 |
| 15年(180月) |
1,548,078円 |
| 20年(240月) |
2,205,588円 |
| 25年(300月) |
2,927,547円 |
| 30年(360月) |
3,717,861円 |
| 35年(420月) |
4,610,382円 |
| 37年(444月) |
4,999,680円 |
| 40年(480月) |
5,633,754円 |
|
|
| |
| ⅵ．退職金試算 |
| |
| 退職金額(試算額)をお知りになりたいときは、こちらで計算できます。 |
| |
| 請求手続 |
| 退職金は、労働者またはその遺族からの請求により支払が決定され、その請求人に直接支払われます。請求する時は、「退職金請求書」に必要な事項を記入して、共済手帳と住民票（原本）を添えて、全国各県支部へ提出してください。 |
| |
| 受け取りは口座振込みで |
| 退職金は「口座振込み」によって受け取れます。なお、口座がない場合はご相談ください。 |
| |
